「休む勇気」がくれた心の余白

転機と内面の変化
立ち止まる勇気が、心に余白を生み出してくれる――「休む」ことは、静かだけれど力強い選択です。

The Courage to Rest: Finding Mental Space in Stillness

燃え尽きから学んだ、自分を取り戻す方法

はじめに|立ち止まることは、前に進むことだった

ちゃんとしなきゃ、結果を出さなきゃと、がむしゃらに走り続けていた日々。
いつの間にか、心も身体もボロボロになっていたことに気づけませんでした。

そんな私を救ってくれたのは、休むという選択。
今回は、燃え尽きた経験から学んだ、心の余白の大切さについてお話ししたいと思います。

頑張らなきゃに縛られていた日々

学生時代からずっと、期待に応えなきゃと自分を追い込むのが当たり前でした。
社会人になってからも、成果を出し続けることが信頼につながると思い込み、走り続けていたのです。
•失敗しちゃいけない
•迷惑をかけちゃいけない
•手を抜いたら価値がなくなる

そんな思考が、じわじわと心をすり減らしていました。

ある朝、目が覚めても、まったく身体が動きませんでした。
気力も感情もなくて、ただ涙だけが静かに流れていました。

燃え尽きたあの日、心に訪れた“空白”

病院では燃え尽き症候群と診断されました。
張り詰めていた糸が切れたように、心にぽっかりと穴が空いたような感覚。

けれどその“空白”の中で、私は初めて、立ち止まることの意味を考えました。

休むのが怖い──それでも休んでみた理由

正直に言えば、最初は休むのが怖いと思っていました。
•周りに置いていかれるかもしれない
怠けてると思われたくない
•自分の存在価値がなくなるんじゃないか

そんな不安に押しつぶされそうになりながらも、心と身体はもう限界でした。
勇気を出して、私は“休むこと”を選びました。

小さな花が教えてくれた余白の力

しばらく休んでいる中で、ある日、公園をふらっと散歩しました。
何気なく目に留まった、小さな一輪の花。

風に揺れているその姿を見て、なぜか涙がこぼれました。

こんなにも優しい世界があったんだ
そのとき初めて、自分の中に余白が生まれた気がしたんです。

このあたりについては、別の記事無常の世を生きるということでも、詳しく書いています。

自分のペースで生きていいと思えるようになるまで

休む時間の中で、私はいろんな“思い込み”に気づきました。
•完璧じゃなきゃダメ
•他人からの評価がすべて
•もっと努力しなきゃ愛されない

でも、立ち止まったからこそ、比べなくてもいい、そのままの自分で大丈夫と思えるようになりました。
そして不思議なことに、自分をゆるすと、他人にも優しくなれました。

こうした思考を見つめ直したい方は、「完璧じゃなくてもいい」――一歩を踏み出した私が見た、新しい世界もあわせてお読みください。

心の余白を育てる3つのセルフケア習慣

今、私が日々取り入れている心を守るための小さな習慣を紹介します。

1.何もしない時間をあえて作る

スマホもPCも見ない、完全オフの時間を15分でも確保。

2.小さな達成を“見える化”する

今日のよかったことを1つ書き出すだけでも心が軽くなります。

3.自分に優しい言葉をかける

今日はここまでで十分、よくやったねと、自分をねぎらう言葉を忘れずに。

おわりに|立ち止まることは、自分への最大の優しさ

休むこと=後退ではなく、
休むこと=本来の自分に戻る時間だったんだと、今では思います。

誰かと比べて苦しくなっている人、
頑張りすぎて疲れたままの人へ。

どうか一度、心の声にそっと耳を傾けてみてください。
あなたの中にも、きっと休む勇気が眠っているはずです。

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